自律神経の乱れとホルモンバランスの関係は?
自律神経(交感神経と副交感神経)のバランスが乱れると、ホルモンバランスも乱れる事が分かっています。
ストレスや体調不良などで、月経が不順になった経験は、ありませんか?
これは、自律神経を管理する場所とホルモンバランスを司る場所が同じなので、すぐに影響を受けてしまうのですね。
脳の奥にある、脳下垂体。
この脳下垂体から、子宮へ女性ホルモンの分泌を促す指令が出る事によって、生理や排卵の準備が行われます。
女性ホルモンのバランスが崩れる事で
・月経不順
・月経痛
・PMS(月経前症候群)
・更年期障害
などの症状が引き起こされます。
最近、特に感じるのは、PMSや月経痛(生理痛)の辛さに悩む女性が増えた事。
そして、辛さの軽減の為に、ピルを飲まれている方もとても多い事を感じています。
排卵や月経をコントロールするのは、女性ホルモンの役目。
エストロゲン(卵胞ホルモン)
プロゲステロン(黄体ホルモン)
この2種類の卵巣ホルモンの働きによって、排卵が行われ、月経が起きます。
エストロゲンは、何かと目にする事が多いのではないでしょうか?
女性ホルモン=エストロゲン
とイメージ出来る程、女性の美と健康に関する記事などで目にしますね。
エストロゲンは、月経が終了する事から排卵までの期間に多く分泌されるホルモンです。
役目としては、お肌の新陳代謝を促したり、健康な髪の毛を保つ為の働きや、骨を上部にしてくれる働きがあります。
更に、思春期になると乳房や性器を発達させて、丸みを帯びた体型を作ってくれます。
排卵から月経までの期間に分泌が増えるのが、プロゲステロン。
この時期は、基礎体温を測っている方ならご存知だと思いますが、高温期にあたりますので、眠気やだるさ、むくみや便秘、頭痛などの症状を引き起こしたり、お肌が荒れる時期にもなります。
この症状が強い方が、PMS(月経前症候群)と診断される訳ですね。
女性ホルモンの乱れを整えるには、「子宮を温めればいい」などと言われている記事を良く見ますし、冷えが良く無い事は事実なのですが・・・
実は、それだけでは不十分なのです。
子宮は、あくまでも臓器のひとつ。
子宮が自分で考え、自分で判断をし、女性ホルモンの分泌をしている訳ではありません。
女性ホルモン(卵巣ホルモン)の分泌には、脳が深く関わっています!
女性ホルモン(卵巣ホルモン)は、脳の中にある視床下部、脳下垂体からの指令が卵巣に届いて、初めて分泌されるホルモンなのです。
更に、視床下部や脳下垂体は、自律神経の中枢でもあるので、ストレスや体調不良などで自律神経のバランスが乱れると、月経や排卵のリズムにも影響を与えます。
PMS(月経前症候群)は、なぜ起こるのか?
ハッキリと解明をされていない部分が多いのですが、PMSに悩む方の多くが、自律神経の乱れとホルモンバランスの乱れを起こしている事は分かっています。
PMSに悩み、婦人科を受診すると、ピルを処方されるのは、乱れたホルモンバランスを整える事で、症状を抑える為です。
昔のピルに比べると、今の低用量ピルには副作用が少なくなっているそうですが・・・
お薬なので、体質的に会わず飲めない方もいらっしゃいますし、ピルを飲む事で症状は抑えられますが、PMSが起こったキッカケ、原因を取り除かない限り、ずっと飲み続けないといけません。
飲むのをやめてしまうと、また症状は出ますからね。
これは、PMSだけでは無く、閉経前後にやってくる更年期障害でも言える事ですね。
強い更年期障害の症状を抑える場合は、低用量ピルでは無く、HRT(女性ホルモン補充療法)を勧められる事もあります。
このHRT(女性ホルモン補充療法)は、女性ホルモンを直接的に補充するので、効果は高いそうですが、子宮ガンや乳ガンなのどのリスクも高くなります。
どんな物であっても、程度の差はあれ、薬には副作用があると言う事を、みなさまもご存知ですよね?
そして、ホルモン関係のお薬の場合、今すぐに副作用としては何も症状が出ないとしても、若い女性なら将来の妊娠や出産に関して、少なからず影響を与える可能性がある薬もございますよ。
その辺りは、処方されるお医者さまから納得が出来るような説明をしっかりと受けて下さいね。
お薬の副作用について考える事も大事ですが、何よりも一番大事な事は、PMSや更年期障害にも大きく関わる自律神経は、出来るだけ乱れないように、普段から気を付けるようにして下さい。